非軸対称入口障害板付設時のインデューサに生じるキャビテーションの観察

摘要

ターボ形ポンプのキャビテーション性能改善には，主羽根車上流にインデューサを前置することが有力な方策である．しかしながら，低流量·低圧運転状況下のポンプ運転ではインデューサに生じるキャビテーションに起因する不安定現象が発生し，深刻なトラブルを引き起こす．なかでも本研究の対象とするキャビテーションサージ脈動は流体の逆流·順流を伴って各翼に生ずるキャビティが同位相で，しかも激しく伸縮を繰り返す不安定現象であり，この現象下におけるポンプ運転は極めて危険である．したがって，キャビテーションサージ脈動の回避·抑制手段の開発が重要である．