溶着部を有する6N01アルミニジム合金押出形材の高温変形挙動

摘要

6000系アルミニウム合金の中空押出形材の成形には、一般的にポートホール（PH）押出法が用いられている。PH押出法では、ビレットのメタルはオス型のブリッヂによって押出方向に沿って一旦分断されて、オス型のマンドレル部とメス型のダイス部との隙間から押出される際に、圧力と塑性変形で再度一体化して中空材が形成される。この一体化した箇所は溶着部と呼ばれ、非溶着部とは異なる変形挙動を示すことが知られている。これまで、室温での変形挙動について、溶着部、非溶着部で形成される不均一な組織形態の影響が指摘されており、再結晶·非再結晶組織の2相領域による影響が報告されている。しかしながら、高温変形挙動に及ぼす溶着部の影響についての詳細な報告は少ない。