AlCl_3-EMICイオン液体からのアルミニウム電気っきにおける添加剤の効果

摘要

アルミニウム（Al）を酸性電解液中で陽極酸化することにより形成される多孔性酸化膜である陽極酸化ポーラスアルミナは，現在，様々な分野で機能化を目指し研究が進められている1）。現在，そのポーラス構造はアルミニウム板に陽極酸化を施すことによって作製する手法がほとhどであるが，本研究では，Cu基板上に作製された平滑Al電気めっき膜に陽極酸化を施すことによって高規則性ポーラス構造の作製を行うことを目的とする。我々のグループにおけるこれまでの研究において，A1電気めっき膜の陽極酸化によって陽極酸化ポーラスアルミナ構造が形成されることが確認されているが，高規則性ポーラス構造を得るに至っていない。この理由はAl電気めっき膜表面が平滑でないために細孔の開始点が規則的な構造を取れないためである。そこで本研究においては，めっき浴に添加剤を加えることによって平滑性を向上させることについて検討した。