めっき法による非水溶液からのチタン化合物薄膜の作製

摘要

チタンは比重が軽く，高強度かつ高耐食性を有する金属構造体であり，またその酸化体は光触媒や太陽電乳　白色顔料として，現代社会を支える重要な物質として広く用いられている?チタン析出の手法としてめっき法があるが，チタンの標準電極電位が卑（－1.63V vs.SHE）であるために永溶液中からのめっきは不可能とされている. 現在までにゾルゲル法を応用した手法1）やチタン源に塩化チタンを用いた溶融塩からのめっきによる手法2）が報告されているが，より簡便な方法での薄膜形成が期待される．本検討では電位窓が広く，電子供与性が高い非永溶媒の1つであるN，N-ジメチルホルムアミド(DMF)を用い，また，チタン塩としてオルトチタン酸塩を調製し，めっき法によるチタン化合物の薄膜の作製を検討した.