ポリプロピレンの微細構造転写性に及ぼす分子構造および分子量分布の影響

摘要

近年，プラスチック成形品の小型化に伴い精密射出成形に関する研究が進hでいる．その中で，射出成形でプラスチック成形品表面に微細構造を付与する研究が盛hに行われている．これまでの研究で，結晶性高分子材料は射出成形で数十マイクロメートルの表面転写は可能であることが報告されている．しかし，それより小さいスケールの転写は難しく報告も少ないのが現状である．そこで本研究では，結晶性高分子材料としてポリプロピレン（PP）について，融点（Tm），MFR，分子量（Mn）および分子量分布（Mw/Mn）の異なるPPを用いて微細構造体を作製し転写率を評価，比較検討を行い，PPの微細転写性に及ぼす影響を調べた．