開放型石油暖房器具使用時の室内環境の変化（その3）アルデヒド濃度

摘要

近年、開放型燃焼器具は1)省エネルギー性への期待、2)局所暖房器具として持ち運びが容易な点、3)東日本大震災を契機に節電が求められたことにより、寒冷地における需要が増加している。PIO-NET（全国消費生活情報ネットワーク·システム）には、同器具使用に伴う多方面の苦情が寄せられている。例えば石油ファンヒーター使用中に「異臭」「目の刺激」「強い臭い」「喉の痛み」を感ずるといった問題が申告されている1)。開放型燃焼器具は灯油やガスを燃焼させ、熱と共に燃焼排ガスを室内に放出することで、室内環境の質が変化する。ただし、どのような変化が生ずるかについて、科学的に明らかにした報告はほとhどない。