14MeV中性子の極低温照射装置の製作と性能評価

摘要

核融合実験炉の設計が進むにつれて、中性粒子打ち込みポートや大きなメンテナンスポートからの核融合中性子の漏洩量が明らかになりつつある。プラズマ真空容器の外側には大型超伝導コイルが配置され、超伝導コイルはこの漏洩中性子を受ける。核融合中性子の照射による超伝導特性の変化に関する研究は1980年代に幾つかなされており定性的な変化の傾向が議論されている。しかしながら当時の超伝導コイル材料は今日のものとかなり異なっている。そこで、現在用いられているもしくは開発中の超伝導コイル材料の特性変化に及ぼす核融合中性子照射の影響を検討するため、14MeV中性子照射実験装置を製作した。本報では、装置の設計と製作、および試運転結果を報告する。