九千円の道具と四千円の材料で手作りしたお湯で動くスターリングエンジン

摘要

本報で紹介する手作り模型スターリングエンジンは誰にでも入手可能な道具と材料で製作されている．その製作の可否を分けるのは，道具および材料や予算ではなく，取組む姿勢や学力である．この取り組みでは，技術は金と機材だけでなく人も必要であるということを学生に感じてもらうことも目的である．誰もが購入可能な材料と道具で低温度差スターリングエンジンを作った者がいる．普通であれば，低温度差スターリングエンジンを思いつくことも無い．まずそれが知識の有無の差である．ここで用いた物理や数学の知識は高校で学ぶ内容が主である，それを活用できるかどうかは，学び方の問題もあるが，それを活用する意識があることや，検討結果を実現させるためのその他の努力に依存する．