樹脂オーバレイすべり軸受材料の混合·境界潤滑特性

摘要

近年，エンジン用すべり軸受を取り巻く環境は燃費低減対策としてエンジンのスタートストップ機構が導入され混合、境界潤滑下での使用の拡大や，軽量化に伴うダウンサイジング化による軸受への高面圧化が進むことで耐荷重性の向上が必要になり摩耗量増加が懸念されている．また従来の軸受材料に対して更なるフリクションの低減が求められている．上記背景に基づき，固体潤滑剤を樹脂バインダーに分散した樹脂オーバレイが開発されてきた．すべり軸受上へ樹脂オーバレイを施した場合は樹脂オーバレイを施していない軸受と比べて軸と軸受間で固体接触する時の掘り起こしや摩耗量の軽減が期待され，更に境界，混合潤滑域におけるフリクション低減も期待される．