P/M-Al合金製品の成形技術

摘要

本講で述べた製品類は、市場のニーズと開発技術がうまく合致し、かつユーザとの協業を強力に推進することにより、製品化を実現したものである。P/M-Al合金は急冷凝固プロセ子の適用により、既存のI/M-Al合金では実現できなかった特性を得ており、ユーザ側からの期待も大きい。しかし、特性のプロセス依存性や、異物混入、材料のデータベース化等の課題が未だ残されており、これらは適用製品が拡がっていない要因となっているように思われる。また、P/M-Al合金は、アトマイズ等の工程数増加によって、I/M-Al合金に比べて本質的に割高となる材料であり、原材料費の低減や素材のニアネットシェイプ化によりコスト削減を進めるだけでなく、コストUPを容認されるだけの合金特性の向上も同時に進めていく必要があると考える。省エネルギー·省資源の観点から、軽量·高強度かつリサイクル可能という特徴を有するP/M-Al合金の適用範囲をさらに拡大していきたい。