サイドベンド試験による伸びフランジ評価技術の開発（サイドベンド試験を用いた伸びフランジ性評価－1）

摘要

自動車部品への超ハイテン材の適用増加に伴い、これまで問題とならなかったプレス成形時の様々なトラブルが報告されている。その中でも成形後の形状不良（スプリングバック）は素材の高強度化による影響が大きく、金型の修正工数の増加などによるコストアップが問題視されており、FEM解析での事前予測のレベル向上及び対策技術による課題解決への報告が多くなされている。その一方、成形時の伸びフランジ部でのワレ発生事例も多く報告されるようになっており、その対策技術に並hで材料評価技術の高精度化への期待は大きい。しかしながら、エッジ部での破断評価として従来一般的に用いられてきた穴広げ試験（λ値）だけでは、伸びフランジ部における歪勾配、材料の異方性、さらには破断限界を目視で評価する試験そのもののバラツキなどを考慮すると、材料特性を十分に評価できない。本研究では、伸びフランジ性評価方法として形状効果や打ち抜き影響を実プレス部品に近い形で評価可能な試験方法として、サイドベンド試験機に2台のカメラによるリアルタイム測定を加えたシステムを構築し、上記課題を解決しより精度の高い評価を可能とした内容について報告する。