雲物理過程に基づくMRRによる降水粒子判別に関する研究

摘要

降雨量予測は河川，潅漑，都市·地域計画，防災などの社会基盤を築く上で明確などジョンを描き，計画的に取り組むために必須である．気象レーダにおける降雨量算定は現在でも行われているが，まだ完全に正確ではなく，地上観測雨量計を用いて補正している状況である．一方補正のための地上観測雨量計設置が困難な地域もあるため，気象レーダだけによる気象観測技術が望まれる．気象レーダだけによる観測にとって降水粒子判別が重要である，強い降雨をもたらす雲の多くは，水·氷粒子が存在する構造となっており，水·氷粒子は落下·反射·形状特性の違いから，気象レーダ観測に大きな影響を与えている．そこで本研究では，MRR から得られる電波情報と雲物理過程を考慮した降水粒子判別理論を提案することを目的とし，水·氷粒子の判別を行う．