鉛直円管内気液二相乱流の乱流構造変化（高速度PIVを用いたエネルギ輸送機構の解析）

摘要

時系列かつ高時間分解能PIV計測により，鉛直円管内気液二相乱流における気泡が乱流構造変化に与える影響について以下のような知見を得た．気泡混入時には流路全域において乱流エネルギの生成の減少，散逸の増加が確認された．また，気泡混入時には単相時と比べ高周波数領域においてエネルギスペクトルが増加している．これより気泡混入によって小規模渦が増加しているため散逸が著しく増加していることが明らかになった．連続相速度場にフィルタ操作を施すことにより，SGSスケール間エネルギ流速を算出した．この時，気泡前方においてエネルギの逆輸送，後方においてエネルギの順輸送が確認された．