日本海冬季沿岸地域における竜巻状渦の発生機構と突風の高解像度モデル解析

摘要

高解像度数値シミュレーションにより，マイソサイクロンと呼ぶべき微細規模渦がモデル計算で表現され，現実的な強度や大きさがモデルで再現された．組織構造を持った気象擾乱の微細規模構造（この場合は渦）を再現することにより，地上での風速分布も観測とよく似た特徴をモデルで表現することができた．すなわち，組織構造を持った気象現象についてモデルにおいて現実的な空間規模や強度で表現されれば，強風や突風といった災害をもたらすほどの風速変動も定量的にモデルで表現されるものと考えられる．微細規模渦をモデルで陽に表現したことで，地上における局所的な突風をよく再現することができた．