実用型超スリムCNC旋盤USLシリーズの開発

摘要

CO_2削減を背景として自動車（燃費向上）や家電（消費電力削減）等，多くの加工部品の小型化が進hでいる．そのため，市場からはそれらを加工する工作機械に対して，工場のスペース効率向上や省エネルギー化を実現する「シンプル＆スリム」な機械への要求が強くなっている．そのため，「マイクロマシン」の研究開発が数多く行われているが，加工対象物の大きさがミクロンオーダの部品を対象にしたものが多く，一般的な機械部品を加工することが可能で，かつ量産に対応できるような「ライン化」，「自動化」が可能なマイクロマシンはほとhどない．そこで，当社ではチャックサイズ6インチ仕様従来機（以下従来機）と同等の加工が可能で機械幅を可能な限り小さくした超スリムCNC旋盤「USLシリーズ」を開発した．さらに生産性の効率向上への要求に対して，スリム旋盤の基本構造をベースとし，1台のベッド上に2台分の機能を搭載した2スピンドル型旋盤も開発した．本報では，USLシリーズの特長，省エネルギー性，加工精度などについてまとめて報告する．