熱電対を用いたエンドミル加工中の切削温度測定－測定データ再構築法の提案と測定結果

摘要

エンドミル加工中の過渡的に変化する切削温度を測定する方法は，今までにいくつか提案されているが，特殊な装置を必要とするため，広く一般にそれらの手法を利用することは困難である．そこで本研究では，エンドミル加工中の過渡的に変化する切削温度を比較的容易に測定することが可能な手法（測定データ再構築法と呼ぶ）を開発した．本手法は，一本の金属線と被削材を熱電対とし，測定したデータを再構築することによってエンドミル加工中の切削温度の変化を抽出するものである．本報では，さらに本手法を用いて，加工条件が切削温度に及ぼす影響について検討を行った．