深層強化学習を用いたコージェネレーションシステムの運用に関する基礎検討

摘要

近年，コージェネレーション(Cogeneration System，以下CGS)の導入が進hでいる。CGSは化石燃料による発電に加え，生じた熱量を空調や給湯などに利用することでエネルギー利用率を向上させている。CGSは需要家自身が発電を行うことで買電量を減らすことができるため，これを活用したデマンドレスポンス(Demand Response,以下DR)が期待されている。加えて，スマートコミュニティに代表されるIoTを活用した地域エネルギー供給の概念が検討されており，今後可制御電源であるCGSの連系量が増加する可能性が考えられる。しかし，地域エネルギー供給では，CGSや再エネ電源，需要家など考慮すべき状態が増加することによりその情報量が膨大となることや，導入主体が需要家であることから金銭的な損得関係の対立する相手が存在する場合には情報をやりとりしないなど，情報不完備な状況でいかにCGS制御を最適に制御するかが課題となっている。