配電系統におけるEV用急速充電器を用いた電圧制御に関する検討－電圧不感帯設計が制御効果に与える影響

摘要

著者らは，太陽光発電（Photovoltaic Power generation；PV）の導入促進に伴い深刻化する配電系統内の電圧上昇への対策として，近年市街地への設置が進hでいる電気自動車（Electric vehicle；EV）用の急速充電器（以下，充電器）の無効電力補償による電圧制御手法を開発している（以下，提案手法）。提案手法では，短周期の電圧変動を抑制するための「短周期制御」と，負荷時タップ切替変圧器（Load Ratio control Transformer；LRT）では解消できない定常的な（長周期の）電圧変動を解消するための「長周期制御」の2つの機能の実現を目指している。本稿では提案手法の長周期制御で用いる電圧不感帯の設計が電圧制御効果に与える影響を検証する。