系統安定化に向けた海水淡水化装置の消費電力制御と効率的な水生成の両立のための基礎解析

摘要

筆者らムのグループは、離島で比較的大きな消費電力を占める逆浸透膜式海水淡水化装置の可制御負荷としての可能性に注目し、その昇圧ポンプ用の誘導電動機を可変速制御した時の消費電力モデルを提案している。一方、需要家の利益を考えると、より少ない消費電力量で必要な水を生成できることが求められる。消費電力量の削減は温室効果ガスや発電費用の削減にも有効である。そこで本稿では、系統安定化のための海水淡水化装置の消費電力制御と、効率的な水生成との両立を考える。海水淡水化装置の消費電力モデルを用いて、各生成水流量を実現するための最小消費電力を求め、その結果に基づいた運用法を考える。