IEC60270とUHF法による電気トリー進展中部分放電現象の観測結果の比較

摘要

近年、UHF帯の部分放電(PD)放射電磁波を検出するUHF法の適用が進められている。PD試験法はIEC60270で規定されており、この手法によるPD信号強度の位相特性（PDパタン）に基づき異物種同定などが行われているが、UHF法では測定事象や検出方法が異なるため、従来のカップリングコンデンサ(CC)や電流プローブ(CT)によるPDパタンやPD信号のトレンド変化とUHF法での結果の関係を明らかにする必要がある。本論文では、針電極を刺したXLPE サンプルのトリー進展時のPD 特性を、IEC 法によるPD 計測装置を用いてCC、CT 及びUHF 帯に感度を有するアンテナ(HA)で同期計測した。トリー進展時の各検出器でのPD パタンの相違やトレンド変化を比較検討した。