ヒータ加熱方式を用いた超小型香り発生デバイスの性能評価

摘要

近年、高臨場感や五感情報通信などの実現に向けて、嗅覚や触覚、味覚等の感覚情報に関する研究開発が精力的に進められている。本研究に関する香り発生装置を小型化し、携帯端末等に内蔵することができれば、ユビキタス環境での利用が可能となり、適用分野や利用形態を大幅に拡大することが期待できる。著者らは、MEMS 技術を用いて、この香り発生デバイスの小型化（大きさ：数cm 以下）に向けて、ヒータ加熱方式に着目し、新たなデバイス構成を提案するとともに、デバイスの基本動作検証を進めてきた。今回は、基本動作に関する詳細な実験、並びにヒータ加熱によって香り発生の濃度制御実験を行った結果について報告する。