原発事故の教訓と原子力発電による電力の安定供給

摘要

事故の影響が長期的、広範囲にわたることから原子力に対する社会的受容性の低下が著しい。しかし、原子力発電所の再稼働の拒否や原子力を廃止していくことによって発生する様々なリスクは測り難く且つ避けがたいものと考えられる。将来も原子力が電力の安定供給源やあり続けるためには、今回の福島第一原発事故が、何故原子力災害となったのか、どのような教訓があるのか、明らかにして原子力エネルギー利用の在り方に反映するとともに、安全性を究極まで高めていくことが絶対不可欠の要件である。以下私なりの考えを述べてみたい。原子力利用の是非についての判断材料となれば幸甚である。