日本での配電電圧は100Vを主とし,それに加えて単相3線式,三相3線式などが使用されている。主配電電圧を100V台としている国は米国,カナダなど少数であり世界的には200V台の配電電圧が主流となっている。国内でも,国際化に合わせて,また,地球温暖化防止に向けて200V台の配電電圧が提案されており,(社)日本電機工業会では配電電圧昇圧のための提言をまとめている。その中で省エネ効果はCO_2換算で300万トンが期待できるとしている。このような状況のもとで,仮に,対地電圧200V台の電圧が工場,事務所そして一般家庭で使用されるようになった場合を想定して100/220Vの感電危険性についてIEC479-1 Third edition 1994-09をもとに通電部位とインピーダンス,人体通過電流を算出し,人体の感電危険性について検討を行ったので報告する。なお,感電時の危険性は算出した値の他に靴,衣服などの抵抗を含めて評価する必要がある。
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