平面曲げ法による薄肉部材の高温疲労寿命評価

摘要

発電用ガスタービンでは，燃焼ガスの高温化に伴い燃焼ガスに曝される高温部品の冷却が強化されており，その構造が複雑になるとともに薄肉構造になっている．一方，ガスタービンの起動停止の増加に伴い，高温部品にはき裂などの損傷が発生することが報告されている．これらのことから，高温部品の余寿命評価では，高温疲労寿命の評価が重要となっている．一方，薄肉構造の高温部品では刀S形状の標準サイズ疲労試験片が採取できない場合があり，その場合は疲労寿命の評価が困難になっている．そこで，本研究では，標準サイズ試験片が採取困難な高温部品から薄板試験片を採取し，四点曲げ法および単軸式曲げモーメント負荷法による2種類の平面曲げ疲労試験を行い，高温低サイクル疲労寿命の評価·比較を試みた。