スプリット·ホプキンソン棒法を用いた樹脂材料の動的特性取得試験方法開発

摘要

現在自動車には多くの樹脂部品が使われており，バンパーやインパネなど，事故の際に乗員や歩行者の保護に重要な樹脂部品がいくつかある．樹脂材料の特性にはひずみ速度依存性があり，ひずみ速度によって発生する応力や破断ひずみが変化する．そのため，準静的から自動車の衝突時のひずみ速度10~3／s程度までの樹脂の特性を知らないと，精度の良い衝突解析は困難である．そこで本研究では，樹脂部品の衝突解析精度向上を目的とし，世界中で広く研究され信頼性の高いスプリット·ホプキンソン棒法（Split Hopkinson Bar Method 以下，SHBと記す）を樹脂材料用に改良し，インパネに使われているポリプロピレンの高速度域での引張特性データの取得を試みた．