フラットベルト試験装置によるタイヤ種違いの特性把握

摘要

実路での車両の運動特性を計測するために，さまざまな試験装置が開発されている．弊社ではその一端としてホイール6分力センサを主とした自動車向け車載統合計測システム「VMS（Vehicle Measurement System）」を開発している．VMS は，タイヤホイールにかかる6分力（3軸方向力と3軸周りのモーメント）やタイヤ姿勢（車両からの相対位置）を測定するセンサを搭載している．これらのセンサを4輪それぞれに配置して同時計測を行うことで，タイヤ4輪の計測値をベースに考える車両運動特性を時系列データで可視化することが可能となった．即ち，車両挙動に対するタイヤ視点での考察が可能になったとも言える．このように，車両挙動はタイヤが発生する力を起点に生じており，タイヤの諸特性を考慮した議論が必要であると言える．