プレス成形時の基材配置を考慮した長繊維CFRPの振動解析手法

摘要

近年，自動車の軽量化のために超高張力鋼やアルミニウム材，樹脂材料が採用されている.そのなかで，樹脂材料は母材の種類，繊維の有無や種類，成形方法によってその特性を大きく変化することができ，要求性能に合わせた材料，成形方法を選択することで軽量化に大きく貢献できるため，企業や研究機関で研究開発が盛hに行われている.本報では，まず，同形状で異なる基材配置のC-SMC試験片を製作し，繊維分布と振動特性を確認した.次に，成形解析から得られた繊維分布を考慮した異方性振動解析モデルでは，実測の振動特性と一致しないことを明らかにした.そして，異方性材料特性の算出過程を見直し，繊維配向の代わりに，繊維束の配向を用いた振動解析手法を適用し，実測と比較したので報告する.