エタノール混合ガソリン水蒸気改質における改質触媒の劣化·回復

摘要

地球温暖化抑制の観点から，バイオエタノールが自動車用燃料として注目され，それに伴って燃料改質エンジンや改質システムの検討が国内外で多くなされてきた．しかし燃料に含まれる硫黄分により改質触媒が被毒されて，触媒活性が時間と共に低下し，初期性能を維持できないことや，活性回復には長時間かつ高温が必要であるために，熱による触媒劣化など，多くの課題から実用化に至っていない．ここでは，改質触媒劣化の課題解決に向けて，これまでとは異なるエンジン制御の提案を目的に，エタノール混合ガソリン燃料の水蒸気改質による，改質触媒の硫黄被毒および炭素析出が，改質触媒に及ぼす影響と，劣化の回復方法について，改質触媒テストピースを用いて検討を行った．