旋回流プラズマを用いた大気溶射による樹脂基材上への光触媒酸化チタン粒子コーティング

摘要

溶射法による光触媒材料のコーティングは、これまでも数々の研究機関により行われ、いずれも良好な結果を収めている。しかしながら、従来の溶射法はプラズマジェットが基材に接触するため樹脂基材やガラス基材上へのコーティングが困難であり、粒子の溶融過程における相変態により光触媒特性が低下するという問題も依然抱えている。そこで本研究では、既報で紹介した旋回流プラズマジェットが、基材に接触することなく原料粉末の加熱が可能であり、キャリアガス流速調整によりプラズマ通過時間が制御でき相変態が抑制できることに着目し、低融点材料基材表面への光触媒機能付加法の開発を目的として、旋回流プラズマ大気溶射装置による樹脂基材上への光触媒酸化チタン粒子コーティングを行った。