電気防錆加工法の開発研究－各地の水による防錆への影響

摘要

近年，産業の発展の裏で環境問題が特に大きな問題となっている．加工現場に焦点をあてると，化学物質等を多量に含hでいる切削油や研削油が使用されており，加工液に含まれる化学物質による環境負荷が大きな懸念事項となっている．そこで，本研究では従来加工液の代替として無害な水を加工液とした電気防錆加工法の研究を行っている．電気防錆において使用する水は，含有成分の比率など採水地によって様々な違いがあり，水の種類を変更したときの影響などの検証が不十分であった．そこで本報では，5種類の水を用意し，それぞれについて防錆実験を実施した．その結果，水の種類を変えても省電力で防錆は可能であった．また，陰極表面に白い付着物が発生する場合が確認された．さらに，各水の電気的特性を測定し，水質の防錆への影響を検証した．