降温圧縮ねじり加工したAZ61マグネシウム合金の圧縮変形挙動

摘要

マグネシウム合金の高強度化や，延性·加工性の改善には結晶粒微細化が有効であり，近年，強ひずみ加工による微細化が盛hに検討されている．特に，加工中の温度を徐々に低下させていく降温加工により，非常に微細な組織を得ている．講演者らも同様の観点から，圧縮ねじり加工において加工温度を連続的に低下させる「降温圧縮ねじり加工」を開発し，AZ61マグネシウム合金に適用してきた．その結果，粗大粒を有する連続鋳造材の結晶粒微細化にも有効で，加工後の引張変形特性が大きく変化することを報告した．そこで今回は，降温圧縮ねじり加工してAZ61マグネシウム合金の圧縮試験を実施し，圧縮方向や圧縮試験温度の影響を検討すると共に，集合組織の測定も実施して，圧縮試験結果を微細化と結晶方位の両面から検討した．