MoO_3ナノ粒子の結晶·電子構造解析と表面修飾による電気化学特性への影響

摘要

二次電池の用途の多様化に伴い、更なる高容量電極材料の開発が期待されている。中でもMoを含む酸化物はリチウムイオン二次電池材料候補の1つであり、近年、新規材料探索が進められている。このような背景から、本研究ではMoO_3に着目した。この物質は高い理論容量（372mAh/g)を有することが知られている1）。また、電池材料において酸素を部分的にフッ素に置換することで電池特性の向上が見られたことが幸陪されている. そこで、本研究ではMoO_3ナノ粒子のフッ素置換条件の検討、および電池特性の評価を目的とした。また、MoO_3を正極材料に表面修飾することで放電容量やサイクノ境定性が改善されることが知られているため、同様に表面修飾後の電池特性の検討を行った.そして、得られた試料について放射光X線回折、中性子回折測定及びXAFS測定の結果を用いて結晶·電子構造解析を行うことで、結晶·電子構造と電極特性の関係について検討した。