高圧ねじり加工および繰り返し高圧ねじり加工により積層化した純銅粉末の機械的特性

摘要

巨大ひずみ加工法の中で高圧ねじり加工(HPT）法は繰り返し重ね圧延（ARB）法や側方押出(ECAP)法と比べて最終加工形状までの連続プロセスが可能であること，軸方向圧力やねじり回転数など制御可能なパラメータで加工が可能などの優れた長所を有する一方他の方法と比べて厚みのある試料が作製できない等の短所がある．これまでに我々は市販のアムスラー試験機に電動モータと歯車列からなるねじり加工装置を組み合わせてHPT加工装置を製作し，純鋼粉末を供試材料とし軸方向圧力：σやねじり回転数：Nを変化させて加工後の試料に対する硬度と引張強度を調べたその結晃加工後の試料硬度と引張強度は（1）式で示すミーゼス応力：σ_(vm)により整理できること，つまり加工後の成型体強度が軸方向圧力：σとせh断応力：τ（τは供試材の剛性率G，試料半径r，ねじり回転数Nおよび試料厚みtから計算される）を加工パラメータとして制御できる可能性があることが分かった．