インタラクション機能を持つ掃除ロボットを利用した人とロボットの協調作業

摘要

今日，豊かな社会·生活の実現に向けて，幅広い分野でロボットが普及しつつある．製造現場においては産業用ロボットが導入され作業効率や精密制の向上に貢献しており，家庭においてもペットロボット[1][2]や掃除ロボット[3][4]，コミュニケーションロボット[5][6]，あるいは福祉ロボット[7][8]等が活躍してきている．ロボットが身近な存在になる中で，面倒な家事を人間に代わって行ってくれるサービスロボットの普及が期待されている．その中でも「掃除の自動化」を望む声は多く，さまざまな企業により掃除ロボットが発表されてきた．しかし，掃除ロボットには，部屋全体を掃除したかユーザーが確認できないといった問題点や椅子などの障害物がある箇所や狭い箇所は掃除ロボットが通れず，その箇所は掃除できないといった問題点がある．吉泰ら[9]は本体部分と吸引口部分が分離し，従来の掃除ロボットでは狭くて侵入できない箇所にも対応できるような掃除ロボットを開発した．小林ら[10]は人が障害物を移動させると，その箇所を掃除ロボットが掃除をするという人とロボットが協調して掃除をすることで，障害物の下も掃除をすることが可能となる手法を提案した．本研究では，インタラクション機能を持つ掃除ロボットが人とインタラクションを行い障害物の除去を促すことや，掃除が出来なかった箇所の情報提示を行うことで，掃除ロボットの機能向上を図る．