乱流場における伝熱面形状最適化アルゴリズムの構築と実証2：実証実験系の構築

摘要

現代社会は，多種多様なエネルギーを変換することでエクセルギーを取り出し，これを活用することで成立している.エネルギー変換において，熱エネルギーを利用するエネルギーデバイスは，車，地熱発電，ガスタービンなど非常に多岐に渡る.これらのデバイスでは，熱交換器を介して異なる流体間での熱交換が行なわれるが，その主なエクセルギー損失源は伝熱抵抗と圧力損失であるため，両者をともに減少させる必要がある.しかしながら，伝熱性能と圧力損失との間には強い相似性が存在することが知られており，圧力損失を抑えつつ伝熱性能を向上させる伝熱面の設計は容易ではない.そこで，本研究では，数値計算による形状最適化から，得られた最適伝熱面の実証実験までを飛躍的に高速化することを目的として，In-Lab型最適設計·実証システムの構築を行い，最終的には，熱流体分野におけるイノベーションの創生を目指している.