一方向性ポーラス銅を用いた小型冷却デバイスの開発

摘要

未来の低炭素化社会を担う電気自動車や燃料電池車の車載用インバータの半導体として、炭化ケイ素（SiC）が候補の一つとして挙げられている。SiCの最大の特徴は電力損失の低減にあるが、その一方で、局所的な大電流化や小型化により最大500W/cm~2の発熱に対するサーマルマネージメントが重要な課題となっている。この冷却を既存の空冷や液冷技術で達成しようとするとポンプ動力に依存した電力浪費·高電費型の放熱システムとなると同時に、SiC温度を最適動作とされる200数十度程度に維持するためには、冷却面からチップまでの熱抵抗を上げるなど軽量化を目指す車載設計と逆行することになる。