フッ化物溶融塩FLiNaKの熱伝導率測定

摘要

FLiNaKを用いたブランケットを安全に設計するにあたり必要な熱物性として熱伝導率がある．現在に至るまでFLiNaKの熱伝導率は同心円筒法やレーザーフラッシュ法など様々な手法による測定や評価された例が報告されているもののそれらの文献値には大きなばらつきがあり，確かなデータベースが存在しない．そのような背景を受けてFLiNaKの熱伝導率の再評価を本研究の目的とした．本研究にて用いた計測手法にはFLiNaKへの適用が報告されていないものの熱対流の影響を排除して直接的に熱伝導率の評価が可能な非定常細線法を選択して，773K周辺の温度域におけるFLiNaKの熱伝導率測定を行った．