点制御式ATOの実用化点制御式列車制御装置を用いた無人運転システム

摘要

近年、自動車の分野で急速に「自動運転」が普及し始めている。同じ交通分野の鉄道では、これより古くから「自動運転」を行っており、わが国では、試験では名古屋市営地下鉄東山線（1960 年）や営団地下鉄日比谷線（1960 年）、実用化では札幌市営地下鉄東西線（1976 年）や神戸市営地下鉄西神線（1977 年）の有人自動運転、および神戸新交通ポートライナーと大阪市交通局ニュートラム（ともに1981年）の無人自動運転と、営業開始から約40 年の歴史がある。これらの路線では、何れもATO（Automatic TrainOperation）装置を用いて自動運転を実現しており、地下鉄や新交通システム、モノレールなどで普及してきた。海外では、有人自動運転がロンドン地下鉄のビクトリア線（1968 年）や米国フィラデルフィアのPATCO（1969年）など、無人自動運転ではフランスのリール地下鉄（1983年）などが導入されてきた。