配向性分子インプリンティングよる腫瘍マーカー糖タンパク質センシング空間の創製

摘要

糖タンパク質はヒト体内で生産されるタンパク質の約50 %を占めており、多くの生命機能に深く関わっている。タンパク質の認識素子の一つである抗体は、タンパク質を構成するアミノ酸残基の部分構造を認識することが可能だが、糖鎖構造を含めた糖タンパク質の認識は難しい。そこで、糖鎖もアミノ酸残基も認識可能な糖タンパク質認識材料の開発に注目が集まっている。我々は、緻密な分子認識能をもち、安定かつ高い標的分子特異性を有する人工分子認識材料、分子インプリントポリマー（MIPs）の開発に取り組hできた。さらに、MIP 作製後、部位特異的化学修飾を行うことで，MIP に機能の付与・変換・調整を行うポストインプリンティング修飾法(PIM)を新たに考案し，MIP の高機能化・多機能化に成功している。