量子サイズ効果による青色発光CsPbBr_3 ペロブスカイトナノ結晶の作製

摘要

ペロブスカイトナノ結晶（PeNCs）は、優れた光学特性を有するため、様々な光学デバイス用途への応用が期待されている。特に、第5 世代移動通信システムの普及により、需要拡大及び広色域化が求められるLED ディスプレイの発光材料として、有力視されている。しかし、現在ディスプレイに要求されるRGB 三原色の中でも、PeNCs による青色発光は、他色と比較し、発光デバイス性能が劣っており、その向上が必要不可欠である。現在、青色発光PeNCs の主流の作製法は、塩素・臭素イオンによるPeNCs の混晶化であるが、電圧印加により、PeNCs 構造内のハロゲンがイオンマイグレーションを引き起こし、発光の不安定化が発光デバイス導入への課題となっている。そのため、塩素イオンフリーな青色発光PeNCs の開発が急務となっている。