光負帰還用Si リングフィルタの光損失低減による半導体レーザ狭線幅化の検討

摘要

近年、ICT によるスマート化、クラウドサービスといった先進技術の普及と拡大により、通信容量増大が急務となっている。このため、周波数効率を現状よりも高めることで通信容量拡大が可能なデジタルコヒーレント光通信の研究が進hでいる。この光通信は光の位相情報を利用するため、小型で低位相雑音な狭線幅半導体レーザ光源が必要である。昨年、我々は反射型Si リングフィルタを用いた光負帰還法を半導体レーザに適用し、発振スペクトル線幅を10 MHz から100 kHz にまで狭窄化したことを報告している。今回、反射型Si リングフィルタと半導体レーザの光結合を確認するために用いるモニタ導波路への光パワー遷移率を低減することで、リング導波路内の光損失を低減し、周波数弁別効率（電界反射係数勾配）を向上させた反射型Si リングフィルタを設計したので報告する。