領域間直線距離の積率近似式を求める重要性

摘要

2つの都市領域AとBが与えられたとき，その距離はどのように計算すべきだろうか.単純に領域AとBそれぞれの重心を求め，重心間の距離で与えることを直ちに思いつくが，この重心間距離は領域間の平均距離を過小に見積もとが判明している.2つの都市領域間の移動効率や地理的な乖離の度合いを議論しょうとすると，領域間距離ののみならず，平均値や分散や（さらに一般に）積率が役立つ可能性が大きい.そこで本稿では，領域が円盤ならび角形で与えられるものとし，2つの領域で移動の起·点が一様に分布すると想定したときの，2点間直線距離r乗のv均値（v積率）を高精度に近似する公式を紹介したい.