外皮·躯体と設備·機器の総合エネルギーシミュレーションツール「BEST」の開発（その207)BEST誘導基準対応ツールによる事務所ビルのZEB評価

摘要

近年、地球温暖化に伴う気候変動リスクの増大から、2016年11月にパリ協定が発効され、各国が温効果ガス排出量削減の取組みを進めている。パリ協定により、日本は2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比で、26%削減することを目標として定めた。日本の最終エネルギー消費のうち約30%以上を占める業務部門においては、2013年度比約40%の温室効果ガス排出削減を目標としている。さらに、東日本大震災等の災害に伴う電力危機などから建築物のエネルギー自給の必要性が高まっている。これらの社会背景からゼロ•エネルギー•ビルディング(以降、ZEB)が注目されている。