テレビCM視聴時の記憶する脳波の傾向調査

摘要

本研究では，簡易脳波計を用いた前頭前野部位の脳波計測とアンケート調査を行い，テレビCM視聴時に記憶する 脳波の傾向を調査することを目的とする.記憶に残るテレ ビCMの傾向を知ることで，テレビCMの制作プロセスにも 貢献すると考える.視聴したテレビCMを視聴後も記憶し ていることが購買意欲に影響を与えていることから，"記憶 に残る"ことを科学的に解明することは重要であると言わ れている.従来，テレビCMの評価にはアンケートが用い られてきた.アンケートを用いることで，主観的な評価は 取得できる.しかしながら，意図的および暖昧な回答の恐 れや，突然起こる感情の変化の抽出が困難であるといった 欠点がある.そのため，どの場面が記憶に影響を与えたか を詳細に把握することができない.