磁歪式振動発電デバイスの量産化に関する研究

摘要

振動発電は、振動や衝撃、人·モノの動き、波、流れなどから電気エネルギーを取り出す技術である。これが実用化すると、電池のいらないリモコンや無線センサが実現する。例えば振動を電源に、橘梁などインフラ構造物の状態監視、また機械の異常をモニタリングするシステムがメンテナンスフリーで動作する。またボタンを押す、ドアや窓を開くなど、人やモノの動きで発電し、これを知らせることで防犯や見守りに役立つ。IoT (全てのモノがインターネットに繫がる)の課題に電池交換があり、そのモジュールの電源に振動発電を利用できればこの問題は解決する。一方、従来の振動発電について、圧電セラミックスは脆性材料のため耐久性が低く、磁石を動かす電磁誘導では出力が小さく、これらニーズに対応できないのが現状である。