配電設備におけるスマートメータを活用した低圧負荷管理システムの検討

摘要

以上，本稿では多数の1 年分のSM 計測データを分析し，SM 実績値を活用した負荷予測手法の評価結果と，新たな低圧負荷管理システムについて紹介した。本稿では8 月に年間最大電流が生じると仮定し，8 月最大電流値の予測を行ったが，低圧配電系統には冬期に最大電流値が発生する系統も存在することから，同様の手法により，冬期最大電流値の予測モデルの作成が今後の課題である。また，太陽光発電等の分散型電源による逆潮電流が大きい低圧配電系統においては，最大逆潮電流値と最小負荷電流値を考慮した設備容量の検討が必要であり，その場合は年間最小電流値を予測する技術が必要である。従って，今後は中間期から年間最小電流値を予測する減分予測についても検討することが課題である。