FRT継続時間と誘導機負荷と負荷ブランチが過渡安定度に与える影響

摘要

現在，太陽光発電（Photovoltaic generation： PV)や風力発電など再生可能エネルギー（再エネ）の大量導入が進hでいるが，瞬時電圧低下（瞬低）時に再エネが一斉脱落すると，電力系統の電圧•周波数•安定度の維持に影響を与えることが懸念されるため，2014年4月以降に連系する再エネは系統連系規程の適用を受ける事故時運転継続機能（FRT機能）を搭載することが義務化されている（FRT要件)。現在のFRT要件には瞬低中の出力特性（有効電力，無効電力）に関して規定されていないが，再エネ大量導入時にはその出力特性が系統安定度に大きな影響を与えることが予想される。北陸電力では，系統連系規程にFRT要件が追加される以前から自社の太陽光発電にFRT機能（FRT要件が公表される前に設計したため若干性能が異なる）を搭載し， 2012年度から2015年度までの期間において，実系統の瞬低時における実機のFRT動作評価とFRT機能の出力特性が系統安定度に与える影響を評価した。