環境水中の農薬濃度におけるパッシブサンプリング法の有用性の検討

摘要

河川水中のある期間における農薬濃度の平均値は、その期間中に現場で採水した数検体を分析し、その平均値で求めることが多い（グラブサンプリング法、以下「GS法」）。近年では吸着樹脂を一定期間環境水中に浸漬後回収し、農薬の吸着量から平均濃度を求めるパッシブサンプリング法（以下「PS法」）が提案されている。しかし環境水中の農薬濃度をPS法で測定した報告例は少ない。そこで本研究では、琵琶湖集水域で環境の異なる4地点でGS法とPS法のフィールド調査を同時に行い、平均濃度を比較した結果について報告する。