転流回路を備えた開閉機器における 接点開離時アークの存続時間に関する実験的検討

摘要

接点と並列に抵抗が接続される場合における，接点開離 時に発生するアークの存続時間と転流抵抗の特性について小電流(100 A)及び大電流(10 kA)のそれぞれの場合で評価 した.結果として，転流抵抗が大きくなると，転流回路で生 じる電圧降下が大きくなり，アーク存続時間が大きくなる. また，上記に加え，アーク存続時間は転流回路と併設する接 点の電極降下電圧及び転流回路内に存在するインダクタン スの影響を受け，特に転流回路の抵抗が小さい場合にはイ ンダクタンスの影響が大きくなる.そのため，転流回路に抵 抗値の低い限流素子を使用する場合には電線などのインダ クタンス成分も加味した上で設計する必要がある.