近年整備されたの庁舎の平面構成と関東圏の庁舎の利用・運営実態について:市町村庁舎ストックの実態に関する調査研究その1

摘要

我が国の庁舎は建設後長年が経過し、老朽化や耐震上問題を有するものが複数存在する。これらの庁舎は改築・改修・用途転用等により、庁舎の機能性・安全性・快適性・保全性等を向上させることが求められている。平成11年に合併特例法が改正され、平成18年を節目とした大合併が全国で展開し、3232あった市町村数は平成22年3月末時点で1727に再編された。これら一連の市町村合併により、全国の市町村では多くの公共建築の再編整備が求められるようになり、公共建築のストック量の実態把握や施設機能の診断・評価、利用状況等を明らかにすることが具体的な課題となっている。　そこで本研究では、関東圏の市町村庁舎を調査対象に選定し、これらの施設面積規模、経年別整備状況等から庁舎ストックの実態を把握すると同時に、執務空間、厚生スペース、市民活動空間等に対する職員の面積評価から、庁舎の計画指針を得ることを目的とした。